【初心者向け】個人事業主・フリーランスの始め方完全ガイド|開業届からお金の管理まで徹底解説

目次
フリーランス・個人事業主として独立したい。でも「何から始めるの?」と迷う人は多いはずです。僕は2012年に個人事業を立ち上げ、12年間、税理士に依頼せず一人で経営と確定申告を継続してきました。この記事では、その実体験をもとに、最短・確実に開業できる手順と、初年度からつまずかないお金の整え方をまとめます。
全体像|開業のロードマップ(7ステップ)
- 屋号(事業名)と業務内容を決める
- 税務署に開業届を提出(紙/郵送/e-Tax)
- 青色申告承認申請書を提出(必須)
- 事業用の銀行口座・クレジットカードを用意
- 会計ソフト導入(仕訳自動化・e-Tax対応)
- 制度設計:iDeCo・新NISA・小規模企業共済の優先順位
- 初年度の税金・確定申告の流れを把握(完全マニュアル)
第1章|「フリーランス」と「個人事業主」の違い
「フリーランス」は雇用されずに働くスタイルの総称、個人事業主は税務上の区分(開業届を出した人)です。仕事を受けるなら、原則として個人事業主として開業届を出しておくのがベストです。
第2章|ステップ1:開業届を出す(無料・最短15分)
- 提出先:住所地を管轄する税務署
- 期限:開業日から1か月以内(過ぎても受理されます)
- 費用:無料
提出方法の選択肢
| 方法 | 必要なもの | 特徴 |
|---|---|---|
| 税務署窓口 | 本人確認書類 | その場で控えを受領 |
| 郵送 | 返信用封筒・切手 | 外出不要。控え返送まで数日 |
| e-Tax(マイナポータル連携) | マイナンバーカード+スマホ | オンライン完結・最短 |
僕はマイナポータル連携のe-Taxで提出しています。以降の確定申告や納付もオンラインで完結でき、流れが一本化されて便利です。
第3章|ステップ2:青色申告承認申請書を同時提出(超重要)
開業届と同時に青色申告承認申請を出すのが鉄則。翌年から最大65万円控除が狙え、赤字繰越や専従者給与などのメリットも使えます。
- 複式簿記+決算書提出+e-Tax(または電子帳簿保存)で65万円控除
- 紙提出の場合は55万円控除
制度の詳細は解説記事へ:【初心者向け】65万円控除を絶対に取るべき理由
第4章|ステップ3:事業用の銀行口座・クレカを分ける
プライベートと事業の財布を分けると、経費計上・記帳・証憑管理が圧倒的に楽になります。ネット銀行は振込コストや連携で有利です。
- おすすめ口座例:楽天銀行/GMOあおぞらネット銀行/住信SBIネット銀行
- クレカは経費カテゴリ別に2枚運用(例:固定費用・広告/仕入用)
第5章|ステップ4:会計ソフト導入で“自動化前提”に
会計ソフトを使えば、複式簿記の知識がなくても自動仕訳・自動レポートで決算書まで作れます。e-Tax連携があるものを選べば、青色65万円控除の条件も満たしやすいです。
| ソフト | 強み | 初心者適性 |
|---|---|---|
| やよいの青色申告オンライン | 安定・王道UI。僕は12年継続利用 | ◎ |
| マネーフォワード クラウド | 連携が強く家計簿感覚で使える | ◎ |
| freee会計 | スマホ操作に強い | ○ |
確定申告の全手順はこの記事をどうぞ:【保存版】フリーランスの確定申告完全マニュアル
第6章|ステップ5:制度設計(守りと攻めの初期セット)
開業初年度から「守り(節税・保障)」と「攻め(資産形成)」を同時に設計すると、後で軌道修正が楽です。
- iDeCo:老後資金の税制優遇(掛金全額所得控除)
- 新NISA:流動性と非課税運用の両立(積立・成長枠)
- 小規模企業共済:フリーランスの退職金制度(節税+退職所得控除の“10年ルール”)
使い分けはこの2本で詳しく:
・フリーランス退職金 完全ガイド
・なぜ僕がiDeCoと新NISAで長期積立を始めたのか
第7章|ステップ6:初年度の税金スケジュールと納付の実務
- 期間:対象年度は1/1〜12/31
- 申告:翌年2/16〜3/15に確定申告
- 納付:3/15までに所得税の納付(ここを忘れやすい)
オンライン納付はe-Tax経由が便利です。なお、マイナポータル単体では「銀行振込」を直接選べません。マイナポータル→e-Tax連携で、ダイレクト納付(口座引落)やインターネットバンキング納付が可能になります。僕は楽天銀行のネットバンキングで納付しています。申告と同時に支払いまで一気通貫でき、延滞のリスクを避けられます。
第8章|失敗しないための初期ルール(超実践)
- 口座分離:事業入出金は必ず事業口座を経由
- レシートは月次で記帳:週1仕訳で「貯めない」
- 固定費の見える化:通信/サブスクを年1で棚卸し(固定費の下げ方)
- 積立の自動化:iDeCo/NISAは毎月自動で“思考停止投資”
- 補助金の情報源:1人でも使える補助金まとめを定期チェック
第9章|よくある質問(FAQ)
Q1. 開業届はいつまでに出せばいいですか?
A. 原則は開業日から1か月以内ですが、過ぎても受理されます。青色申告の適用時期に影響するため、早めの提出をおすすめします。
Q2. 青色申告65万円控除の条件は?
A. 複式簿記での記帳、損益計算書と貸借対照表の提出、そしてe-Taxでの申告(または電子帳簿保存)が必要です。詳しくは解説記事へ。
Q3. 会計ソフトはどれを選べば良いですか?
A. 迷ったらやよいの青色申告オンラインかマネーフォワードでOK。どちらもe-Tax送信対応で、初心者でも65万円控除を取りやすいです。
Q4. 申告後の納税を忘れそうで不安です…
A. カレンダーに「3/15:所得税納付」を登録。e-Taxのダイレクト納付やネットバンキングなら、申告後すぐに支払いまで完了できます。僕は楽天銀行で納付しています。
Q5. まず何から始めればいい?
A. この順でOK:
① 開業届+青色申告承認申請 → ② 事業口座とクレカ → ③ 会計ソフト導入 → ④ iDeCo/新NISA/共済の初期設計 → ⑤ 月次の記帳ルーティン化。
まとめ|「手続き」は1回、「仕組み」は一生
開業は書類を出せば終わり。でも、お金の仕組み化はこれからの継続テーマです。口座分離・会計自動化・オンライン納付・積立投資をセットにすれば、小さく静かに強い経営ができます。最初の1歩を、今日踏み出しましょう。
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執筆者
レオン兄さん
個人事業主・フリーランス歴12年。現在の総資産は2,000万円、新NISA・iDeCo・小規模企業共済などを活用しながら、実体験ベースで資産形成を継続中。ホームページ制作やマーケティング支援をメインに活動中。ココナラ累計売上は1,400万円を突破。
私と同じ、個人事業主・フリーランスの方に向けて、お金を稼ぐ・守る・増やす、そして、生き残るために、私が学び体験したお金の知識や情報を発信しています。