なぜ僕がiDeCoと新NISAで長期積立を始めたのか|フリーランス・個人事業主が知っておくべき“複利の力”

目次
フリーランスや個人事業主は、会社員のように退職金や企業年金がありません。働けるうちはいいけれど、仕事を辞めた瞬間に収入がゼロになる。
僕自身、12年間個人事業主として働いてきて、40歳を超えた頃から「お金が働いてくれる仕組み」の必要性を痛感しました。
その答えが、iDeCoと新NISAによる長期積立投資です。始めた理由は明確です。それは、複利という“時間が資産を育てる力”を信じているからです。
複利とは? ― 時間が“利益”を生む不思議な法則
「複利」とは、利益にさらに利益がつく仕組みのこと。
1年で得た利益を再投資することで、利益が雪だるま式に増えていきます。
下のイラストを見ると、イメージしやすいかと思います。
元本100万円を年利5%で運用してみると・・・
| 年数 | 単利(元本のみ運用) | 複利(利益も再投資) |
|---|---|---|
| 1年後 | 105万円 | 105万円 |
| 10年後 | 150万円 | 162.9万円 |
| 20年後 | 200万円 | 265.3万円 |
| 30年後 | 250万円 | 432万円 |
同じ利回りでも、30年後には180万円以上の差が生まれます。これが「時間を味方にした人だけが得られる報酬」です。
アインシュタインが語った「複利の力」
物理学者アルベルト・アインシュタインは、数多くの天才的発言を残しました。
その中でも、投資や人生の本質を突いた言葉として世界中で引用されているのが、この一言です。

「複利は人類最大の発明である。複利を理解する者はそれを得るが、理解しない者はそれを支払う。」
― アルベルト・アインシュタイン
これは単なる「利息の話」ではありません。
“小さな努力の積み重ねが、時間とともに大きな差になる”という、人生にも通じる真理を表しています。
アインシュタインが伝えたかったのは、
「お金に限らず、知識・信頼・習慣などすべての成長は“複利的”である」ということ。
時間を味方につけた人だけが、その恩恵を受け取れる。
僕もこの言葉に出会ってから、“時間で稼ぐのではなく、時間を育てる”という考え方に変わりました。
「複利」を自分の味方につける
複利を信じる理由は、決して「数字の魔法」ではありません。
そこには、世界経済の現実とお金の構造という、普遍的な原理があります。
① 世界経済は、長期で見れば成長し続けている
どんな不況やショックがあっても、世界経済は常に回復し、成長を続けてきたという事実があります。
戦争、バブル崩壊、リーマンショック、コロナ禍――。
すべての局面で一時的な下落はあっても、時間が経てば株価は回復し、史上最高値を更新し続けているのが現実です。
僕は、この現実を見て確信しました。
一時の暴落を恐れるより、「世界の成長」そのものを信じる方が合理的だと。
人が働き、企業が利益を生み、技術が進化する限り、世界経済は右肩上がりを続ける。
つまり、世界全体に投資する=人類の成長に投資するということ。
これが、長期積立を支える根拠です。
② 貯金ではお金の価値が減っていく
銀行に預けても、金利は0.001%。
一方で、物価上昇率(インフレ)は2%前後です。
つまり、預けているだけで「実質マイナス」。
お金の数字は減らなくても、買える価値(購買力)は確実に下がっているのです。
10年前に100万円で買えたものが、今では120万円必要になる――これがインフレの怖さ。
「貯金=安全」とは限らない時代です。
このテーマは関連記事でも詳しく解説しています:
👉 貯金ではお金の価値が減る!インフレ時代の資産防衛術【iDeCo・新NISA】
③ インフレ率を上回る“現実的な投資”がある
もちろん、投資にリスクはあります。
けれど、世界中の企業に分散して投資する「インデックス投資」であれば、
長期的にはインフレ率を上回るリターンを得られる可能性が高い。
僕自身が選んでいるのは、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。
ひとつの投資信託を買うだけで、世界経済全体に分散投資できます。
自分が働いていない間も、世界中の人々が働き、企業が利益を生む。
それが、お金に働いてもらうという考え方です。
④ 「時間 × 世界 × インフレ対策」── 複利の三本柱
この3つがそろったとき、複利はただの数字ではなく“武器”になります。
時間をかけて、
世界の成長を味方につけ、
インフレに負けない資産を育てる。
これが、僕が長期積立を始めた本当の理由です。
複利を“敵”にするのか、“味方”にするのか。
その違いが、10年後・20年後の人生の差になると感じています。。
iDeCoと新NISAで「複利を最大化」する仕組み
iDeCo ― 税金を味方につける“老後複利マシン”
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金全額が所得控除になり、運用益も非課税というダブルメリットがあります。
僕は2025年9月から満額(月68,000円)で積立を開始しました。60歳まで引き出せない制約がある分、複利が崩れずに働き続ける。
20年続ければ、元本1,632万円が年4%運用で約2,000万円前後に成長。
その間の節税額は約80万円以上です。
より詳しい制度解説は、関連記事
👉 【初心者向け】iDeCoはフリーランスの最強の味方|メリット・デメリットと始め方をやさしく解説
をご覧ください。
新NISA ― 自由度の高い“流動型複利口座”
新NISAは、運用益が非課税で、いつでも引き出せる柔軟性が特徴。僕は「つみたて投資枠+成長投資枠」で月20万円(年間240万円)を積立中です。
20年間で投資額4,800万円。年4%で運用すれば、約7,000万円前後に成長する可能性があります。途中で引き出しても非課税のままなので、「複利×自由度」を両立できるのが最大の魅力です。
新NISAの基本や始め方は、関連記事
👉 【初心者向け】フリーランス・個人事業主の新NISA入門|少額からでも始めて“続ける”ことが成功のカギ
複利で失敗しない3つの鉄則
① 続ける ― 複利の敵は「途中でやめること」
暴落が起きたときに積立を止めたくなるのは当然。
でも、複利の力は「継続」によってしか働きません。
下がったときほど、未来の利益を大きくするチャンスです。
② 引き出さない ― 雪だるまは壊さない
少し増えたからといって売ってしまうのは、
雪だるまを途中で壊すようなもの。
複利は“放置する勇気”で完成します。
③ リスクを恐れすぎない ― 長期がリスクを平均化する
短期では上下しますが、10年・20年スパンで見れば、
世界株式は右肩上がりで推移してきました。
長期投資は、「リスクを小さくする最も現実的な方法」です。
複利は“お金”だけでなく“人生”にも効く
複利の本質は、時間を味方にする力。これはお金だけでなく、人生そのものにも当てはまります。
- 学びを積み重ねれば、スキルが資産になる。
- 信頼を積み重ねれば、仕事が自然に集まる。
- 習慣を積み重ねれば、人生が安定していく。
まとめ ― フリーランス・個人事業主が「複利思考」で生きる時代
僕がiDeCoと新NISAを始めたのは、お金を増やしたいからではなく、“未来を安心して設計したいから”です。
働いて稼ぐ力には限界があります。
でも、複利の力は“時間と仕組み”を味方にしてくれる。
フリーランス・個人事業主こそ、
自分の未来を守るために、「複利思考で生きる」ことが必要だと思います。
働き続けるのではなく、
「お金と時間に働いてもらう」生き方へ。
参考リンク・一次情報(公的データ)
執筆者
レオン兄さん
個人事業主・フリーランス歴12年。現在の総資産は2,000万円、新NISA・iDeCo・小規模企業共済などを活用しながら、実体験ベースで資産形成を継続中。ホームページ制作やマーケティング支援をメインに活動中。ココナラ累計売上は1,400万円を突破。
私と同じ、個人事業主・フリーランスの方に向けて、お金を稼ぐ・守る・増やす、そして、生き残るために、私が学び体験したお金の知識や情報を発信しています。