高市総裁誕生で日経平均が史上最高値を更新|個人事業主・フリーランスが知っておきたい「株価上昇と自分のお金の関係」

日経平均株価

はじめに ― 株価が上がったけど、私たちに関係あるの?

石破総理が辞任を発表し、新しいリーダーを選ぶ自民党総裁選が行われ、
日本で初めて、女性の高市早苗さんが総裁に選ばれましたね。

歴史的な瞬間でもあり、国の方針が大きく変わるかもしれないタイミング。
このニュースを受けて、株価やドル円相場が一気に動きました。

2025年10月6日、日経平均株価が47,944円(前週末比+2,175円)と、史上最高値を更新しました。
ニュースでは「株価急騰」「円急落150円台」と大きく報じられています。

でも、フリーランスや個人事業主の私たちにとって、
「株価が上がるっていいことなの?」「どう影響するの?」
そんな疑問を持つ人も多いと思います。

この記事では、高市総裁誕生による株価上昇と円安の理由をわかりやすく解説し、
最後に「長期投資家としてどう考えるべきか」を僕なりの考えをお伝えします。

高市総裁誕生で株価が上がった3つの理由

1. 想定外の“サプライズ勝利”

高市早苗氏の自民党総裁選勝利は、市場にとって予想外の結果でした。
多くのメディアでは小泉進次郎氏の優勢が報じられており、それを覆した形です。

この「サプライズ」が投資家心理を刺激し、
「新しいリーダー誕生 → 経済が動くかもしれない」と期待感が一気に高まりました。
(市場は“予想外”にもっとも強く反応します)

2. 「サナエノミクス」への期待

高市氏の掲げる経済政策は、拡張的な財政出動と中小企業支援が中心です。
たとえば以下のような政策方針が発表されています。

  • 中小企業や介護・医療の報酬引き上げ
  • ガソリン税・軽油税の暫定税率廃止
  • 宇宙・防衛・AI・エネルギーなどの「成長投資」

これらの「積極財政」によって、企業収益が伸びる=株価が上がるという流れが生まれました。

実際、発表直後には「防衛関連」「エネルギー」「AI関連」など、
いわゆる“高市銘柄”が一気に買われました。

3. 高市銘柄の急騰と市場心理

株式市場では、高市総裁の政策テーマと関連する企業が一気に買われました。

防衛、宇宙、AI、再生エネルギーといった「成長投資分野」に注目が集まり、これが全体の株価押し上げ要因になりました。

投資家心理としては、「新しいリーダーの誕生で、日本経済が動き出すかもしれない」という“期待の連鎖”が生まれたと言えます。

実際、短期間でこれらの関連銘柄に資金が集中し、日経平均を押し上げました。

円安が進んだ2つの背景とは?

1. 金利を上げにくくなった

高市総裁は会見で「金融政策の責任は政府にもある」と発言しました。
これが市場では「日銀の利上げをけん制した」と受け止められ、
「金利が上がらないなら、円を持っても増えない → 売ろう」と円安が進みました。

また、「デフレを脱したと考えるのはまだ早い」と発言したことで、
日銀の利上げ観測(=円高要因)が後退したのも影響しています。

2. 海外との金利差が広がった

アメリカでは政策金利が高止まりしているため、
「ドルを買って円を売る」動きが強まりました。
この日米金利差が、150円台という円安を作る主な要因です。

3. 投資家の“短期売買(高市トレード)”も影響

市場では今回の動きを「高市トレード」と呼ぶ人もいます。
株は買われ、円は売られ、国債の利回りは上昇――。
いわば政治イベントをきっかけにお祭り的な値動きが起きた形です。

市場の反応(10月6日時点)

指標状況変化コメント
日経平均47,944円+2,175円(+4.75%)史上最高値を更新
ドル円150.3円約2カ月ぶりの円安水準輸入コスト上昇リスクも
S&P5005,620過去最高値圏米国も過熱気味

株高・円安になると、私たちの生活への影響は?

ニュースで「株価が上がった」「円安が進んだ」と聞くと、なんとなく“経済が良くなっている”イメージを持ちますよね。
でも実際には、メリットとデメリットの両方があります。
ここでは、フリーランスや個人事業主の目線で、わかりやすく整理してみましょう。

株高のメリットと影響

① 投資をしている人にとっては資産が増える

株式や投資信託を持っている場合、株価が上がることで評価額が上昇します。
たとえば新NISAやiDeCoで積み立てている人なら、
自分の資産がプラスになって“数字としての成果”を実感できるタイミングです。

② 経済全体が活発になる

株価が上がる=企業の利益や成長期待が高まるサイン。
企業が儲かるとボーナスが増えたり、設備投資が進んだりして、
経済全体にお金が回りやすくなります。
これが「景気が良くなる」という状態です。

③ でも注意点:物価が上がりやすくなる

株高の裏には「インフレ(物価上昇)」があります。
企業の仕入れコストや人件費が上がると、
商品やサービスの価格にも反映されやすくなります。

👉 投資している人にはプラス、
 生活コストではマイナスになる可能性もある、というのが現実です。

円安のメリットと影響

① 海外からの収益が増える(輸出企業にプラス)

円の価値が下がると、海外で稼いだお金を円に換えるときに利益が大きくなります。
そのため、自動車メーカーや機械系など「輸出企業の株価」は上がりやすくなります。

② でも生活コストは上昇傾向に

一方で、私たちの生活では 「輸入品」 の価格が上がります。
たとえば──

  • ガソリン代・電気代
  • 食品(小麦・コーヒー・油など)
  • 海外製のパソコン・スマホ・家電
    こうした“海外から買っているもの”の値段がじわじわ上がります。

特にフリーランスの場合、電気代やガソリン代の上昇はそのまま「経費の増加」につながります。

③ 海外旅行や留学などは割高に

円の価値が下がるため、海外旅行や留学、輸入サービスなどは以前よりも高くなります。
つまり「日本円の購買力が下がる」というのが円安のデメリットです。

フリーランス・個人事業主としての対策

僕たちのようなフリーランスは、会社のように給与が自動で上がるわけではありません。
だからこそ、株高や円安といった“経済の波”に備える仕組みづくりが大切です。

  • 生活防衛資金を確保する(最低1年分)
  • 固定費を定期的に見直す
  • 長期投資で「円の価値減少」に備える
  • 外貨資産(外国株・先進国債券など)で分散

こうした“攻めと守りのバランス”を意識しておくことで、
ニュースで経済が揺れても、心はブレずにいられます。

僕の考え ― 「株価上昇=チャンス」ではない

僕も長期投資家として株価を日々チェックしていますが、
今回のような政治イベントで急上昇した相場では、
「今がチャンス!」と思って飛びつくのは危険です。

なぜなら――

  • 今の株高は一時的な“期待先行”の部分が大きい
  • 実際の政策実行までには時間がかかる
  • 景気や為替のバランスはすぐには安定しない

つまり、短期で儲けようとする動きに巻き込まれないことが大事です。

フリーランス長期投資家が取るべき“冷静な投資スタンス”

個人事業主やフリーランスにとって、長期視点で投資をしている場合、
「株価が上がった=今すぐ買う」タイミングではありません。

僕の投資スタンスは、これからも変わりません。

  • 毎月の積立(新NISA・iDeCo)は予定どおり継続
  • 円安・株高時は“静観フェーズ”
  • 調整(株価が下がった)ときに淡々と買い増す

このリズムを守ることが、結果的に「最短で自由に近づく道」です。

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まとめ

  • 高市総裁のサプライズ勝利で株価急騰・円安が進行
  • 「サナエノミクス」=積極財政への期待が背景
  • 日銀の利上げけん制 → 金利差拡大 → 円売り進行
  • フリーランス投資家にできるのは、「冷静に積立を続ける」こと

どんな相場でも、焦らず、コツコツと積み立て続ける。
それが、個人事業主・フリーランスが「自由に働き、安心して生きる」ための最強のマネー戦略だと僕は思っています。

執筆者

レオン兄さん

レオン兄さん

個人事業主・フリーランス歴12年。現在の総資産は2,000万円、新NISA・iDeCo・小規模企業共済などを活用しながら、実体験ベースで資産形成を継続中。ホームページ制作やマーケティング支援をメインに活動中。ココナラ累計売上は1,400万円を突破。

私と同じ、個人事業主・フリーランスの方に向けて、お金を稼ぐ・守る・増やす、そして、生き残るために、私が学び体験したお金の知識や情報を発信しています。